1973


「人が人を愛することはきびしいことなのだよ 早乙女くん! それは戦いでさえある! おたがい あらゆる くるしみに耐え 試練をのりこえ みがきあい 成長していくもの!」

「愛と誠」
(画:ながやす 巧)
週刊少年マガジン連載/1973.3/4号~1976.39号迄
●信州の蓼科で早乙女愛が偶然出会った不良青年・太賀誠。彼は幼い頃 愛の命を救った時、額に大きな傷を負ったばかりでなく両親や自らの人生さえも壊れてしまう。そのつぐないとして誠を東京の高校へ転入 させ、更正させようとするが、傷に込められた怒りは強く、逆に暴力で学園を支配しようと企む。しかし愛の献身的な行為により、これを阻止されると誠は関東一の不良高校・花園実業へと転校する。愛、そして彼女を愛し影ながら支える男・岩清水弘も花園へ移り物語は新たな展開を示す。学園を支配する影の大番長・高原由紀、座王権太との対決。そして第3勢力の砂土谷峻の登場!学園を舞台に誠と砂土谷の最後の対決が始まった。自分を捨てた母との悲しい再会ゆえに命を捨てて挑む誠の気迫に砂土谷は敗れた。束の間のやすらぎは長くは続かない。次は愛の父が汚職事件に巻き込まれ逮捕、母は実家に戻り、かつてない苦況に立たされる。単身事件の解決に乗り出す誠は得の喧嘩殺法で事件の首謀者達を叩きのめした。やがて検察の手で黒幕の総理が逮捕され、全てが解決されたその時、再び姿を現した砂土谷のナイフが誠を貫く。負傷した体を引きずり愛の待つ海岸へ向った誠は、最後の力をふり絞り愛を抱きしめ初めての口づけを交わす。太賀誠と早乙女愛にようやく訪れた幸福な時は、今おとずれ、そして…終わった。
電子書籍 全10巻(2021年現在発売中止)
単行本:

講談社刊/KCコミックス全16巻

講談社刊/(旧)講談社漫画文庫全16巻

講談社刊/KCスペシャル全13巻

講談社刊/KCデラックス全10巻

講談社刊/講談社漫画文庫全10巻

講談社刊/KPC版全8巻

講談社刊/講談社プラチナコミックス版全6巻


「強い者が天下を支配する。これ乱世の道徳也(道三語録)」

「陽気蝮 乱世の梟雄 斎藤道三伝」
(画:小山 春夫)
現代/1973.2月号~9月号
●妙覚寺の学僧から油売り商人・松波庄九郎となったその男。戦乱の世に野心を抱き、その舞台を美濃の国に定め住居を構える。学僧の頃から才気に長けた庄九郎は、妻をも巻き込む非情な知略で家老の弱味を握り、士分に取り立てられ西村勘九郎と名を改める。軽輩ながら武士となった勘九郎の野望は止まらない。領主・土岐盛頼にも取り入るために家老を罠に陥れ殺害し、その地位を相続する。そしてついに蝮の牙は、美濃の国に狙いをつけた!都から逗留に訪れた公卿の連れ・美人白拍子の眉月をたらし込み、盛頼を息子の頼芸と争わせて失脚させる。新領主・頼芸の片腕となった勘九郎は、美濃の実権を握りはじめた。彼の謀反を恐れる頼芸は、政略結婚で血縁関係を結ばせる。長井新九郎と改めた彼は、己の才覚を発揮して城下町の繁栄に力を注ぐ。そして天文11年。斉藤家を継ぎ斉藤山城守道三と成り上がった彼は、頼芸に牙を向く!完全に美濃一国を掌握した道三は、恐怖政治を遂行していった。しかし、力によって栄える者は力によって滅びる。道三は息子・義龍の謀反によって生涯を閉じることになる。死の間際、彼の耳に聞こえたのは、かつてその毒牙によって滅びた人々の嘲笑なのだろうか?己の情熱を思うがままに燃焼した一人の男の命が終わった…。
電子書籍 未刊行
単行本:

講談社刊 全1巻


「勝負とは執念。勝負とは放棄。生きんと執念し、且つ生命を放棄てかかる者、おのずと勝理を得るもの也。(針ヶ谷夕雲)」

「一騎名勝負劇場」
(画:下記参照)
週刊漫画ゴラク/1973.3/1~8号、3/29~4/5号、4/26~5/3号、6/7~14号、8/2~9号、9/27~10/4号
●「プロレス巌流島の決闘」/両雄並び立たず!「勝負」に賭ける2人の男は、波瀾の人生を生きながらも何故戦わなければならなかったのか?伝説の1戦の裏側を描く。

●「明治柔地獄」/明治維新によって滅びゆく柔術と新たな芽を吹く柔道。互いの存亡を賭けて激突する 2つの流派の死闘を描く。

●「球場の竜虎」/打倒!長島茂雄に燃える、阪神・村山実の現役引退までの野球人生とは?グラウンドという戦場で完全燃焼を目指す2人の男の、幾度にも及ぶ戦いの場面を描く。

●「異説巌流島」/佐々木小次郎は、老人だった!?力とは何か?衰えゆく身で必死に守ろうとしたモノは何なのか?梶原流の解釈で描く巌流島の決闘。

●「キック戦国史」/「キックの鬼」から4年。再び日本キック=ボクシング界の歴史を振り返り、真の強者は誰なのか?そしてキック繁栄の功労者は誰なのか?を描く。

●「忍法太閤記」/豊臣秀吉は伊賀忍者!?忍術により天下を治めた秀吉に、その座を狙う甲賀忍者の姿があった。戦国時代の闇の部分を大胆な仮説で描く。
電子書籍 未刊行
単行本:

漫画ゴラク・コミックス(42)

(※収録順は連載順と異なる。その他参照。)
その他:連載リスト

1)「力道山対木村政彦/プロレス巌流島の決闘」画:菅原卓也(1973.3/1・3/8号)

2)「講道館柔道対古流柔術/明治柔地獄」画:水島健一朗

(1973.3/29・4/5号)

3)「長島茂雄対村山実/球場の竜虎」画:武藤康也

(1973.4/26・5/3号)

4)「宮本武蔵対佐々木小次郎/異説巌流島」画:左馬一平

(1973.6/7・6/14号)

5)「日本キック界対タイ式ボクシング界/キック戦国史」画:中城健(1973.8/2・8/9号)

6)「伊賀流対甲賀流/忍法太閤記」画:小山春夫

(1973.9/27・10/4号)

コミックス収録順:6→3→1→2→5→4


「あれがほんもののカネやん! おれのカネやんだ…!!」

「おれとカネやん」
(画:古城 武司)
週刊少年キング/1973年23号~1975年52号 
●球界のエース、後に400勝という前人未到の記録を打ち建てた男・金田正一。彼をひたすらに尊敬し、いつか彼の下でプレーをしたいと願う一人の男の子がいた。名を勝三四郎、かの長島茂雄(現:巨人軍監督)が公式戦デビューに金田相手に4打席4三振に仕留められた日に誕生した子供であった。昔、金田の父が土方仕事の先輩だった事から金田ファンの父・勝大吉と二人きりのキャッチボールから始まった野球人生、三四郎は子供離れの速球を投げるがコントロールがメチャクチャで一向に成長の様子を見せない。落ち込む彼を救ったのが偶然手に入れた「金田正一物語」だ。金田もまた自分と同じノーコンだったと知るや再び野球への意欲を燃やす。やがて草野球チーム「下町スターズ」に入りコントロールを身につけるや、区大会で大活躍!惜しくも決勝戦には敗れるがその中で、のちにロッテに入る山崎裕之やライバル大山大五郎との死闘の数々が三四郎に野球の厳しさ・奥の深さを教えた。数日後、区大会での活躍は三四郎の通う墨田小学校野球部にも知れわたり、メンバーから頼まれて入部することを決める。勝三四郎は更なる野球人生にそして金田に向かって長い道のりを歩き始めたのだった。

電子書籍 全16巻

単行本:

少年画報社刊:ヒットコミックス 全2巻(未完)
※単行本収録は1973.42号まで

マンガショップ刊:マンガショップシリーズ 全8巻 【完全版】


「プロレスの世界ではな えてしてベビーフェイス(善玉)よりヒル(悪役)のほうがギャラが高い そのかわり善玉は人気だの英雄視だのを手に入れる 虚をとるか実をとるか…だ フフフ…まあ こいつは人生すべてに共通のことだがな…」

「プロレス地獄変/うそつき魔王」
(画:宮谷 一彦・いしだ晋一 他)
劇画ゲンダイ/1973.6月(創刊)号~1974.1月(休刊)号
●1945年。第二次大戦終結後のアメリカプロレス界に突如出現した奇怪な日系レスラー“ゼネラル・東条”。その正体、日系二世のポール・岡本は収容所時代にマティ・松木から教わった柔道の受身の上手さと醜悪な容姿をプロモーターのマルコビッチに見込まれて悪役レスラーとなった。卑劣な反則技を使うが、最後は白人レスラー達にKOされる東条の姿見たさにファンは試合場につめかける。不人気の人気。エスカレートする東条人気を潰そうと覆面レスラー“ザ・アサーシン”が襲い掛かる。だがマルコビッチに雇われたマティ・松木の機転により危機を脱する。調子にのった東条が吹いたホラが原因で正統派レスラー“ジム・ロンドス”との対戦するはめになる。己の実力の無さを知る東条は逃亡を図るがマルコビッチに連れ戻されてしまう。試合当日、彼が使った一世一代のイカサマ大博打によって見事ロンドスを倒す。この1戦により地上最大の悪役王と讃えられた東条はアメリカマット界に君臨。数年後、高嶺の花と憧れていたマルコビッチの娘・グレースとの想いを遂げたのち、カナダへ赴き日系レスラーとして初の世界ジュニア・ヘビー級チャンピオンとなる。己の欲望の為ならあらゆる手段を用いても成し遂げる…。彼こそがジャパニーズ・エコノミック・アニマルのはしりなのかもしれない。

電子書籍 単行本含め:未刊行
その他:

※1974.1月号で雑誌は休刊。

※8月号は宮谷氏の急病により、前半部の原作が描かれず表紙にあらすじが書かれたのみ。 全11pと少ない。

※作画クレジットの変遷、他。

6月号/プロローグ・変身→画:宮谷一彦 スタジオ狂世舵

7月号/国辱の道化(1) →画:宮谷一彦 スタジオ狂世舵

8月号/国辱の道化(2) →画:宮谷一彦 スタジオ狂世舵

9月号/国辱の道化(3) →画:宮谷一彦 スタジオ狂世舵

10月号/国辱の道化(4)→画:いしだ晋一/朝香慶朗

11月号/国辱の道化(5)→画:いしだ晋一/下田文博

12月号/国辱の道化(6)→画:いしだ晋一

1974.1月号/国辱の道化(最終回)→画:いしだ晋一


「タイ国に三人の王あり!その一は国王!その二は法王!その三…紅闘志也は第三の王を見た!!そして 彼の灼熱の人生がここに幕をあけたのだ!!」

「紅の挑戦者」
(画:中城 健)

週刊少年マガジン/1973.37号~1975.52号
●高校サッカー界のヒーロー紅闘志也は、遠征先のタイでキックボクシングのチャンプ、ガルーダと出会う。その魔人のような強さに魅せられた彼はキックボクサーに転向し世間を驚かせる。かつてガルーダに挑み、片足を失った空手家・大利根一鬼のジムに入り、必殺技オーバーヘッドキックで連勝する闘志也。打倒ガルーダを目指す彼の前に日本キック界の王者剣持隼人が立ちふさがった。やがて両者激突!闘志也の新必殺技が炸裂するが、その威力ゆえ形勢逆転し初めての敗北となる。しかし闘志也は挫ける事なく再び勝利の道を突き進む。遠征に出向いたタイで自分の力の未熟さを知った彼は、ガルーダが運営するボクサー養成機関「蛇の巣」に入門し自らを鍛え直す。一方、闘志也より先にガルーダに挑んだ剣持は、死闘の末、命を落とす。「蛇の巣」を卒業しリングに帰った闘志也は大きく成長し、再びガルーダと戦うために彼が送り込む弟子達と対戦し、第3の必殺技で次々と勝利する。そしてついに実現したガルーダ対闘志也。試合中、偶然見つけたガルーダの弱点に可能性を賭けて血まみれになりながらも戦う闘志也はついに彼を倒した。しかしガルーダは死亡、闘志也は再起不能となる。彼等の血は何の為に流されたのだろうか?その答えは誰にも分からない。   

電子書籍 全10巻

単行本:

講談社刊/KCコミックス全10巻

講談社刊/KCスペシャル全6巻

徳間書店刊/トクマフェイバリットコミックス全7巻


1974


「牙は初恋を知った 牙は空手を知った が より骨身に徹して思い知る 人間の性『悪』なり!」

新・ボディガード牙/カラテ地獄変」
(画:中城 健)
週刊サンケイ/1974.8.1号~1977.4.14号
●牙直人。生まれて間もなく公衆便所に捨てられ、少年期を孤児院で過ごした彼は、やがて感化院に入り“初恋”と“空手”を知る。好色な教官によって“恋”が無惨に終わった時、彼はケンカ空手の総帥・大東徹源と出逢った。徹源の圧倒的な強さに魅せられ、弟子入りを果した牙。他流派の罠に落ち一時は破門となるが、大東カラテの海外普及を条件に復帰。ニューヨークへ飛んだ。幾多の死闘と甘い誘惑を乗り越えて支部設立が叶った時、牙には南米行きの指令が下る。軍部によるクーデターを彼の空手で成し遂げられると、徹源は牙をニューヨークへ戻し「プロ空手」との試合を命じる。しかも軽・中・重量級の3階級制覇を厳命される牙は、徹源の指導を仰ぎながらもこれを達成。「プロ空手」に変わって挑戦してきた「プロレス」の刺客も徹源によって倒され、大東カラテは地上最強の流派となった!ある日、牙が解決したラスベガスのホテル・ジャック事件をヒントに、徹源は「プロフェッショナルのボディーガードビジネス」を発案。大東徹源の唯一の継承者として認められた牙直人は、新たなる道を進む事を決意する!押忍!!何事も押して忍んで かくてボディガード牙の誕生であった!
電子書籍 全14巻
単行本:

サンケイ出版刊/週刊サンケイ別冊 全11巻

(タイトルは「新・ボディガード牙/カラテ地獄変」)

サンケイ出版刊/サンケイコミックス 全13巻
(タイトルは「カラテ地獄変」
※1・2巻の表紙が別のバージョンが存在

サンケイ出版刊/サンケイコミックス 全10巻
(タイトルは「カラテ地獄変 牙」)

サンケイ出版刊/サンケイコミックス
(※ファイナルエディション版)全10巻

(タイトルは「カラテ地獄変 牙」)

講談社刊/KCスペシャル 全7巻
(タイトルは「カラテ地獄変 牙」)

道出版刊/梶原一騎原作漫画傑作選 全7巻
(タイトルは「カラテ地獄変 牙」)

新潮社刊/バンチワールドコミックス 全11巻

(※道出版のダイジェスト編集版/タイトル同上)


「金はなるほど あり余ってるが 人間 生活に何等かのハリを持たにゃ 生きて行けんのとちがうか? 殺しの前科持ちには つまりヤクザなトップ屋稼業あたりが打ってつけの退屈しのぎってわけよ」

破魔矢豪シリーズ ウルフの調書」
(画:南波 健二)
コミックサンデー(隔週刊)/1974.9/5号~12/12号

漫画キック(※コミックサンデー改題・隔週刊)1975.1/9号~1/23号
●破魔矢豪。昭和30年代半ば、週刊誌創世記の時代に故・大宅壮一氏の《マスコミ学校》の出身でトップ屋三羽烏の一人として世にもてはやされた男である。15年前。卑劣な取材妨害をしたトップ屋2名を殴り殺し刑務所に服役していた。旧破魔矢財閥の御曹子でもあるこの男、服役中に亡くなった父親の莫大な財産を相続しながらも半年前の出所後、再びトップ屋稼業に戻ってきたのだ!

●第1話「謀略選挙」/東京近郊T市で起った市長選候補者・各務氏の狙撃事件。狙撃犯を調査した結果、暴力団・式場会とのつながりを掴むも組長は何者かに殺されてしまう。事件の目撃者の話から対立候補の大曽根氏の疑いが出てくるが、犯人の遺留品から真犯人のカギを掴んだ!

●第2話「腐肉獣(ハイエナ)の罠」/大手芸能プロで起きた新人歌手投身自殺と2大スターの婚約発表。この背後に事件の匂いを嗅ぎ付けた破魔矢調査を開始。婚約が芸能プロの女社長・綾小路と男優との関係をカモフラージュするための偽装と知る。破魔矢の揺さぶりにも動じず尻尾を出さない綾小路。彼女を陥れる為、破魔矢は助手の桜庭と共にある一芝居を打つのだった…。

●第3話「吠える男」/不法買占め容疑で逮捕された男・田熊が護送中に脱走。会社社長宅に人質を捕って籠城する事件が起きた。社長と愛人関係にあった女・高見沢に、そうとは知らず手玉に取られて身替わりで罪を被ったことを知ってしまったのだ。人質の一人に助手の桜庭の幼馴染みがいたことで、図らずも事件解決に乗り出した破魔矢は行方不明の高見沢を探し、籠城の場に出向く。

●第4話「プロ野球SOS」/ 5年連続日本一の実績を持つプロ野球チーム太陽軍。しかし今シーズンは原因不明の低迷を続けていた。4番のスラッガー・黒羽の同行を調査した破魔矢は、彼を始めとする主力選手が秘密の売春組織で女達の妙技な手管に骨抜きにされていることを知る。やがてそれを手引きした人物として球団の副社長が浮かんだ。自分のチームの破壊工作を目論んだ狙いは何なのか?

●第5話「裂けた絆」/かつて空手を学んだ同門の先輩・塙。服役中だった彼に頼まれて刑務所から逃がした破魔矢だったが、待ち合わせのホテルに塙の姿はなかった。 自分が騙されたことを知った破魔矢は情婦を脅し居場所を聞き出した。仲間としての絆を断ち切られた怒りに燃えた破魔矢の蹴りが塙に炸裂する!
電子書籍及び単行本未刊行


「現在はマスコミ製造の虚像にみちている。が、しかし、この「燃える男」には真実と嘆じ、ここに「炎の賛歌」と題せる所以」

「長島茂雄物語 炎の賛歌」
(画:貝塚 ひろし)
別冊週刊読売
1974.12月号 特集「さらば栄光の背番号3長島茂雄」 内収録

終戦直後の千葉県印旛郡。小学生だった長島茂雄は、偶然仲間に誘われて入った草野球から野球の魔力に引き込まれる。昭和28年7月。佐倉一高時代に放った特大の初ホームランが、彼の運命を決めた。偶然観戦に来ていた巨人軍重役の目に止まり、執拗な誘いを受ける。がしかし、長島はそれを断り立教大学へ進学。シゴキの鬼・砂押立大野球部監督の厳しい指導の下で才能を開花させていく。昭和32年秋。大学通算8号ホーマーという新記録を手土産に、ゴールデン・ルーキーとして巨人軍入団を果たした長島。国鉄のエース金田の豪快左腕に4打席4三振という惨敗に終わる。しかし、挫けることなく努力と精進を重ね成長していく。天覧試合のサヨナラホーマーや好敵手・阪神の村山実投手との名勝負の数々。そして電撃結婚。“ミスター・ジャイアンツ”“ミスター・プロ野球”として巨人の9連覇の原動力となった。そして運命の昭和49年10月14日後楽園球場。対中日戦のダブルヘッダー最終戦を最後に栄光の背番号3は、静かにバットを置いた…。燃える男の野球人生は今、燃え尽きた。しかし、不死鳥の寓話のごとく巨人軍監督として再び羽ばたく事を祈りたい。炎の賛歌やまず!
電子書籍及び単行本未刊行


「さっきのマキの微笑…だんじて世間では英雄にしてもらえぬ…しかし しかし まごうかたなき孤独な英雄の…充足の微笑だった…」

「若い貴族たち」
(画:佐藤 まさあき)
週刊漫画ゴラク/1974.10/10号~1977.1/6号

●新宿を根城にするスケ番グループのボス、日向真樹は敵対関係にある暴力団への殴り込みが原因で少年院に送り込まれる。死闘を演じた親ボス・仙波も、自らを捨てて自分の命を救った真樹の人柄に惚れて仲間となった。仙波の手引きで一度は脱走した真樹だったが、残された仲間達の為に教官の暴力が蔓延る少年院に革命を起こすべく舞い戻る。全院生を先導し、革命は決行された!事件は警察やマスコミの知るところとなり、真樹は教官等を人質に法務大臣を呼び出しマスコミを通して謝罪させる。全ての罪を1人でかぶり、逮捕され特等少年院へ護送される真樹を救ったのは彼女の貴族精神を愛するボクサー崩れの用心棒・俊藤だった。事故による死亡と見せかけ警察の目を逃れた真樹は、京都へ流れ着く。関西の女番長お京の陰謀や真樹の生存を知り逮捕への執念を燃やす刑事・宍倉との逃走劇を経て、俊藤との再会。互いの愛を確かめ合い共に暮らし始めるが、小さな誤解により俊藤は逮捕されしまう。真樹の悲しみと怒りは、真実をねじ曲げ伝える芸能週刊誌へ向けられる。グループを復活させ、右翼との繋がりがあるゴシップ誌「週刊告発」の編集部へ殴り込む。乱闘のアクシデントにより燃え上が編集部!凄腕の用心棒の白刃が真樹に襲い掛かった! 

電子書籍 全6巻(未完)
単行本:

日本文芸社刊/ゴラクコミックス全6巻(未完)

※6巻以降の続きは1976.1/29号~1977.1/6号迄

映画化:「若い貴族たち/13階段のマキ」1975年3月1日公開
主題歌:「13階段のマキ」志穂美悦子


「くだけてかえらぬ鉄砲玉…一匹狼の天才空手児 大神達矢の運命はここに決定した!!」

「世界ケンカ旅行 空手戦争」
(画:守谷 哲己)
※原作に大山倍達氏の名前もクレジット
月刊少年マガジン/1974年11月号~1979年12月号
●空手界の異端児、大神達矢は香港の映画スター暴行事件によって日本空手界を追放される。新たなる新天地を求め世界の格闘技を相手に戦いを挑み、勝利する。ある日訪れたアメリカで行われた「格闘技オリンピック」に参加した達矢は準決勝でドイツのプロ空手家を、激闘の末死亡させてしまう。残された家族の為に多額のお金を渡すためにライオンと戦い倒すのだが、断末魔の爪で失明してしまう。失意の果てに暗黒街の用心棒にまで落ちぶ達矢だが、命がけで日系1世の老人を救った事で再び目が見えるようになる。人の情けや魂に触れたことで肉体の目だけでなく心の目を開いた彼は空手道を再び歩き始めた。世界大会への参加、そこで知り合ったミスター闇空手・桜木豪介が日本の空手界に殴り込みをかけると知った達矢も帰国。これに日本空手協会の思枠が絡み合い桜木・そして不破狂三らと挑戦し撃ち破る。やがて極限流実践空手道場を開く。しかし内弟子の乾三郎が以前在籍していた昇龍館との諍いで日空協と全面戦争となった。先手必勝とばかりに日空協の黒幕・政治家の相馬伴嶽を失脚させる作戦を見事成功させる。警察の追っ手から逃れブラジル行きの貨物船で乾と二人で日本脱出を図る達矢は再び世界ケンカ旅行へと旅立った。

電子書籍 未刊行
単行本:

講談社刊/KCコミックス全11巻

講談社刊/KCスペシャル全6巻

松文館刊/別冊エースファイブコミックスス 全1巻(未完)

映画化:「カラテ大戦争」(漫画との関連は薄い)
主題歌:「カンフー・エレジー」

挿入歌:「カンフー・レディ」