1965


「おとうさん ムサシは かませいぬとして一生をおわるより たとえ負けても全力をつくしてたたかう道を えらぶはずです!」

「魔犬ムサシ号」
(画:石川 球太)
週刊少年マガジン/1965年14号~19号
●木曾山中に住む野犬の総大将で、「魔犬」と恐れられる巨大な赤犬が、闘犬師の桜井源造・春彦親子に捕らえられた。人間を恐れず襲いかかる知恵と度胸を見込まれたその犬はムサシと名付けられ、闘犬として飼育される。だが初試合で相手の舌を噛みちぎったために追放処分となり、試合で金を稼げなくなった源造は、ムサシをかませ犬にしてしまう。口輪や目隠しをされて相手にかまれるムサシだが、それでも懸命に戦おうとする姿に打たれた春彦は、闘犬としての復帰を決意する。ムサシの実力を恐れる地元闘犬界の有力者・西山の陰謀で、恐怖の妖犬・村正とのカムバック試合が組まれた。辛くも勝利を収めたムサシだったが、試合での負傷がもとで引退を余儀無くされた。その後、新たに飼われた闘犬・正宗に、夜毎襲い掛かるようになったムサシ。再度の注意を聞かない事に腹を立てた春彦の父は、ついに銃で打ち殺してしまう!1年後。デビューをした正宗の戦いぶりを見た親子は、それがムサシの戦法と似ている事に驚いた!あの時、ムサシは後輩を育てようと自分の技を教えていたのだ。驚くべき真相に自らを悔やんだ源造は、闘犬師を廃業し、春彦はムサシの墓前で泣き崩れて詫びるのであった。言葉を交わせない人間と動物の悲劇の幕は閉じた…。
電子書籍 全1巻(※マンガショップ版と同様)
単行本:

講談社刊:KCコミックス「魔犬ムサシ」(※全1巻)に収録。

マンガショップ刊:マンガショップシリーズ(118)に収録。
※コミック収録に合わせ「魔犬ムサシ」に改題


「おれは出世も名もいらぬ まぼろしの男でいいが 大きないくさだけはふせぎたい」

「まぼろし大将」
(画:左馬 一平)
週刊少年キング/1965年22号~31号
●戦国の世にあって、民・百姓が平和に暮らせる世の中を願う少年・天道虎丸。一国一城の若様であったが、無益な戦により両親を失い孤児となるも、争いごとを憎み平和な世の中を望んで独り生きてきた。野心や欲を持たず、自らはまぼろしの存在として役立とうと、幼い頃から学んだ軍学を使い織田信長や豊臣秀吉の軍を勝利に導く。一方、戦に敗れるも虎丸に命を救われた明智光秀は、自分を救った戦術がかつて学んだ楠木流軍学であることを思い出す。その師・風雲斎を捕らえ、軍師にすべく庵を襲った光秀。偶然居合わせた虎丸の機転で危機を逃れた風雲斎は、秀吉の天下を狙う柴田勝家との争いを防ぐ為、彼に越前行きを命じた。秀吉の陣営に加わり、得意の軍学で勝家を追い詰める虎丸。しかし、手柄を焦った秀吉の家来が、単身勝家暗殺を決行するが失敗。人質として捕らえられてしまった。仲間の命を救うべく乗り込んだ虎丸の活躍で人質は無事救出。秀吉の天下統一を確信した虎丸は陣営を離れ、戦によって親や肉親を失った人々を幸福にするべく、独り旅立った…。この後、虎丸は秀吉の願いによって朝鮮征伐の時に、隠れた軍師として大いに活躍したという。
単行本及び電子書籍未刊行


「生きてかえれないなら…自爆あるのみ…」

「忍法太平洋戦記 空母島」
(画:辻 なおき)
週刊少年マガジン/1965.36号●昭和18年8月。ラバウルに最前線航空隊基地を持つ日本軍はアメリカ軍の攻撃に悩まされていた。戦艦・駆逐艦等の大艦隊に守りを固められ、悪魔の秘密兵器といえるレーダー付高射砲を備えた空母島には先手攻撃を仕掛けようにも通じないのだ。内地から来た記者に説明する攻撃隊長に隊員がその記者が偽物であることを告げる。囲まれた記者は隊長を人質に取りゼロ戦を奪った。彼の名は南条義彦。中野学校を卒業後、桜1号と呼ばれ空母島に潜入し、高射砲を破壊する任務を帯びていた。日本軍との空中戦で負傷し、ゼロ戦の機密を知りたがる敵軍に救助された桜1号。しかし彼の正体はすでに敵に知られており、牢屋に捕らえられしまう。服装に仕込まれた万能アイテムで脱出する桜1号は、途中銃撃で負傷するがゼロ戦に爆弾を繋げ飛び立つ。高射砲目がけ爆弾を落とすも失敗。ゼロ戦に浴びせられる嵐のような砲弾。出血がひどくなり意識が遠くなる桜1号。エンジンも破壊された彼に残された方法は「特攻」あるのみだ。炎に包まれるゼロ戦ごと高射砲に突っ込み、見事破壊に成功。まだ若い命が、人知れず散っていった。しかし、その働きを知るものは…誰もいない。悲劇の英雄・桜1号。
電子書籍 未刊行
単行本:

マンガショップ刊:マンガショップシリーズ(51)に収録。


「参謀長はこの菊水3号が かならず救出してみせるぞ  中野学校に敗北の二字はない!」

「忍法太平洋戦記 姿なき英雄」
(画:荘司 としお)
週刊少年マガジン/1965年42号~46号
●太平洋戦争突入が迫る昭和16年。矢吹隼人陸軍二等兵は、米国人を憲兵から庇って絞首刑となる。だが、謎の軍人の手引きで密かに救出されられた隼人は、中野学校へ連れられ軍事スパイとなるべく、厳しい特訓の日々をおくる。「菊水3号」という新たな名を与えられた彼は、その優れた運動能力により抜群の成績で卒業した。他の卒業生と同様、様々な武器を搭載した記念のトランクが渡される。フィリピンへ飛んだ菊水3号の初使命は、戦地を勝利に導く為に影から支える事と、隊の要である参謀長の身を守る事。しかし進撃中に敵の反撃を受けた混乱に乗じ、参謀長がさらわれてしまった!もし参謀長が拷問により機密を話せば戦局は逆転してしまう。参謀長を救出すべく、立ち上がった菊水3号は、参謀長に取り付けた発信機を頼りに敵軍の大要塞の位置を突き止める。映写機を使ったトリックや、風船爆弾等を使って敵軍を混乱させ、最後は大空忍法で参謀長を救い出した菊水3号の初任務は成功を収めた。そして運命の昭和20年8月、日本に原爆が投下される数日前。アメリカ空母が、謎の爆破により沈没する事件が起きた。沖縄の沖に浮かぶ菊水3号のトランクが意味するものは?彼は任務を果たして散ったのか?中野学校がもう5年早く出来ていたら、あるいは太平洋戦争の勝敗は逆転していたかもしれない…。さらば!菊水3号。

単行本及び電子書籍未刊行


「ぼくに責任はない…わるいのは戦争を目的に さそりを改造したり 核実験をしたやつらなんだ…」

「大妖虫サソラ」
(画:鹿野 さとる)
週刊少年マガジン連載/1965年51号~53号
冬休みを利用して、日本捕鯨船団で働く兄・雄介と南氷洋へ同行した日出男。彼らはそこでサソリの化け物に襲われる。日出男が咄嗟に打ち込んだ電気モリにより化け物は追跡を諦め、一行は難を逃れたのだった。この1件によって化け物の存在が世界に知れ渡った数日後、ドイツから来日したカール=シュミット博士の口からTVを通じて化け物の正体が明かされた。学界により大妖虫サソラと名付けられた化け物は、第2次世界大戦時に博士の兄、フォン=シュミットによって軍事用に改造された赤サソリだった。しかし、計画の実行寸前でFBIにアマゾンの研究所を壊滅され赤サソリはジャングルに消えたが、数年後にアマゾンで行われた核兵器実験によって放射能を浴び、巨大したと推測するカール博士。彼はブラウン管を通して亡き兄に代わって謝罪する。そこへサソラが東京目指して接近中というニュースが入った!自衛隊の攻撃にもビクともせず、毒ガス攻撃で逆に全滅させるサソラ。その目的が、電気モリを打ち込んだ自分への復讐と考えた日出男はサソラの上陸場所へ向かった。一方、カール博士もある推理を胸に、開発したレーザー銃を持って現場へ向かう!東京を廃虚の街にして暴れるサソラの前に立った2人。サソラ襲来の原因が自分にあると語る日出男に、博士は恐るべき事実を告げた。サソラは日出男を恨んでおらず、自分の好物の「電気」を与えた恩人として慕って来たのだ、と。証拠に博士が持ってきたレーザー銃で攻撃すると、サソラは喜び転がりだした!それを知った日出男は、驚きと共に戦争の犠牲者であるサソラに同情するのだった。その後、体制を立て直した自衛隊は、凝固弾による攻撃でサソラを固める事に成功。自動操縦の無人戦車に引かれてサソラは太平洋へ葬り去られていった…。あれだけ不死身だったサソラは死んだのか?醜い争いある限りサソラは再び現れるかもしれない…。
単行本及び電子書籍未刊行


1966


「この巨大なとらを人間たちは王大(偉大なる王)とよんでいた まさしくこのとらには ひたいに「王」首すじに「大」の二文字が とら特有の黒いしまもようによって えがきだされていた」

「偉大なる王」
(画:古城 武司)
週刊少年マガジン/1966年11号~18号 ※15号は休載
※バイコフ著「偉大なる王」をベースに脚色
●中国大陸の北の果ての村・興安嶺にはかつて王大(ワンダイ)と呼ばれる一匹の虎が、村の神として崇められていた。だが、村へ猟銃の手解きに雇われたロシア狩猟界の鬼・ニキタの罠によって王大は命を落とし、彼の妻や3人の息子虎は行方をくらました。しかし1年後、息子の1人が父を殺した人間・ニキタへの復讐のために、2代目王大として再び興安嶺に戻ってきた。その頃、村の麓ではロシアの会社による鉄道施設の工事が行われ、村人はニキタに安い賃金でこき使われていた。復讐を果たさんとする王大だったが、村の幼い子供とともに小屋に捕らえれてしまう。彼を村の神として再び崇めさせないために、餌を与えず子供を喰わせようと企むニキタだが、3日に及ぶ空腹にも毅然と耐え、尚も子供を庇う姿に心打たれ改心する。復讐を果たし、小屋から解放された王大は、資材を積み人間を乗せて走る黒い物体(列車)が自分を狙う新たな敵と思い突進!慌てた機関士が運転場を離れたために列車は暴走し、王大は一緒に積んだ火薬や資金もろとも爆死を遂げる。結局、工事は中止され興安嶺に平和が訪れた。幼い子供は、偉大なる王大の墓に祈りを捧げるのであった。

電子書籍 全1巻
単行本:

コミックメイト「偉大なる王」(※全1巻)に収録。


「巨人軍という星座のどまんなかで ひときわでっかい明星となって光れ!かがやけ!」
講談社児童まんが賞 昭和42年度(第8回)受賞作品
「巨人の星」
(画:川崎 のぼる)
週刊少年マガジン/1966年19号~1971年3号
●星飛雄馬は元巨人の選手だった父・一徹のスパルタ教育と大リーグボール養成ギブスによって、正確無比なコントロールト豪速球を誇る投手に成長した。彼等の夢は巨人軍に入団し、その中で一際輝く「巨人の星」となる事だ。高校進学後、甲子園出場を果たすも不慮の怪我で準優勝に終わり、そのことが原因で起こったトラブルで高校を中退してしまう。しかし巨人入団への夢を諦めない飛雄馬は自ら入団テストを受け見事合格する。やがて1軍入りを果たすが、飛雄馬の小柄な体格ゆえの致命的な欠点(球質の軽さ)を暴かれてしまうが、それに挫ける事なく魔球「大リーグボール1号」や「2号」を生み出し、ライバル達との死闘は繰り広げられた。そして禁断の魔球「大リーグボール3号」を生み出した事で飛雄馬の左腕は破壊寸前となってしまう。その最後のマウンドは、対中日ドラゴンズ戦で、後にコーチとなった父と親友との対決だった。彼等の魔球打倒策を封じ、見事パーフェクトゲームを達成するが、最後の一投の瞬間・ついに左腕は破壊してしまう。数日後、自ら球界から姿を消した星飛雄馬は、新たな「星」を探しに何処となく去っていくのであった。
電子書籍 全19巻
単行本:

講談社刊/少年マガジンコミックス全20巻

講談社刊/KCコミックス全19巻

講談社刊/講談社漫画文庫全19巻(旧)

講談社刊/KCスペシャル全15集

サンケイ出版社刊/梶原一騎傑作全集全15集

講談社刊/講談社漫画文庫全11巻
(※川崎氏書き下ろしカバーのバージョンもあり)

講談社刊/HGT 文庫全7巻

講談社刊/KPC 全8巻


「プロレスは けんかやころしあいじゃない ただしいスポーツなんだ」

「吹けよ!カミカゼ」
(画:古城 武司)
ぼくら/1966年.6月号~1967.4月号
●第8回ワールド・リーグ戦に突如現れ、荒れ狂う外人組の反則技に苦しむジャイアント馬場と吉村道明を救ったのは、カミカゼ大助という青年だ。今は亡き力道山に見込まれた彼は、友人の五条弁六と共に飛騨の山中で幼い頃から極秘に鍛えられていたのだ。豊登は引退、アントニオ猪木がアメリカ遠征中の今、日本プロレス界の危機に苦悩する馬場は、密かに力道山の遺言を頼りに彼を探し東京へ連れてきていたのだった。必殺技「神風おとし」を武器に連戦連勝を重ねるカミカゼだが、アメリカから来たワンダーキッドに敗られてしまう。しかし故郷・飛騨で編み出した新必殺技「神風千回蹴り」でワンダーキッドに雪辱を果たすと、そこで芽生えた彼との友情の協力で日本プロレス乗っ取りを企むプロレスてんぐ党を叩き潰した。その活躍が認められたカミカゼは半年間のアメリカ遠征を命じられた。本場のプロレスの厳しさを経験しつつ活躍する彼の前に現われたプロレス界一の巨人・ビッグ。自分の弱点を知りつつも、攻めずに試合を引き分けたカミカゼの真意に触れたビッグは正しいプロレスに目覚める。やがて訪れた世界ジュニア=ヘビー級チャンピオン・ホセとのタイトルマッチに向け、カミカゼは新たな闘志を燃やすのであった。

電子書籍 全2巻
単行本:

マンガショップ刊/マンガショップシリーズ 全1巻


「大魔鯨よ まっていろ! あんちゃんのかわりに こんどはおれが おまえに挑戦するっ」

「大魔鯨」
(画:川崎 のぼる)
※カワサキプロ結成第1回作品
週刊少年マガジン/1966年30号~34号
●およそ百年前の明治のはじめ、土佐にある漁村にシャチとマトの兄弟がいた。昔、彼らの先祖が捕鯨中に逃げ出した為に、漁師の恥とされ、モリを持つ事を許されない「非人」という最下級の扱いを受け暮らしている。ある日、巨大な鯨が突如姿を現した。大量の犠牲者を出し、誰もが仕留められず手を焼く中、功名心を持つ兄のシャチは村の名主の許しを得て大魔鯨に挑むも命を落とす。気性の激しい兄とは正反対で温和な弟のマトだが、兄の死を知り自らが鯨を仕留めるべく復讐に立ち上がった。だが、同じ鯨を仇と狙う旅のもり師の罠によって岩もろとも海に沈められてしまった!幸い潜りの能力に長けていた為に難を逃れたマト。彼を殺してでも鯨に挑戦した旅のもり師もあえなく命を散らした。もはや鯨に立ち向かえるのはマトだけだ。両目、そして急所をモリで突き刺された鯨は、海深く潜りもがき苦しむ。マトも又、モリを掴んだまま離そうとしない。兄・旅のもり師などの攻撃も手伝ったのか、しばらく後、大魔鯨は息を引き取る。潮に流され何処となく消え行く鯨の腹に、横たわるマト。死んでいるのか?生きているのか?ただ激闘を終えた満足げな表情を浮かべたままで…。

電子書籍 未刊行
単行本:

サンコミックス「大魔鯨」(全1巻)に収録


「あくまでも無言 そして 表情ひとつかえぬ 鉄のようにつめたい鉄人レ-サ-」

「鉄人レーサー」
(画:堀江 卓)
週刊少年マガジン/1966.41号
●インジアナポリスのレース場で再起不能の重傷を負い世間から姿を消していた速水次郎。彼は勝利のために手段を選ばぬ非情の鉄人レーサーとして甦った。ブラジル・パリ・ロンドンで連戦連勝を続ける次郎。一切しゃべらない彼のそばには、元レーサーで車の設計師の兄・慎太郎の姿があった。彼等の目的は一つ。インジアナポリスでイタリアの不敗の王者グレート=ヒラーに敗れた屈辱を晴らす事だ。運命のレースは開かれた。恐れを知らない殺人的な運転をする次郎にあせりを感じるヒラー。壮烈なトップ争いを繰り広げ、次郎とヒラーの一騎討ちとなった。最後の一周で次郎のペースに巻き込まれたヒラーはカーブで運転ミス!新記録を達成して次郎は優勝を手にする。脱出したヒラーに駆け寄り勝利を宣言する慎太郎。その時次郎の車が出火した!炎に包まれる次郎の溶ける皮膚の中からメカが…。彼は慎太郎が復讐の一念で作ったロボットレーサーだった。本物の次郎は例の事故で死んでいたのだ。その後鉄人レーサーが生んだ幻の記録は、世界のレーサー達の目標となりレース界は発展していく。しかしその事実を知る事のないままいつしかレース界から姿を消していった…。

電子書籍及び単行本 未刊行


1967


「ただ おれは小さいころから夕やけ あいつが好きだ カッカと頭にきているときに夕やけ空をながめていると みょうに心がしずまってくる さみしくさえなってきやがるんだ…」

「夕やけ番長」
(画:荘司 としお)
冒険王/1967.9月号~1971.3月号
●赤城山から祖父と共に上京し、下町の木曽中学校に転校してきた赤城忠治は人情に厚く、スポ-ツ万能、ケンカに強いが、夕やけを見るとセンチになる一面もあった。彼は持ち前の正義感で木曽中の番長連合を解散させ、そのメンバ-を鍛え上げた後で新設した各スポ-ツ部のリ-ダ-に据え、活躍させる事で彼等を厚生させるばかりか、木曽中の名を高めたのだった。その後、インテリの青木・ガ-ルフレンドの水の江・トラブルメ-カ-の小瀬らと楽しい学園生活を繰り広げていった。だが三年生に進学した頃、突然別れの日が訪れた。悪質な立ち退きにより住家を追われ一度は祖父と共に赤城山に帰ろうとするが、彼のスポ-ツの才能に目を付けた高校からのスカウトの登場で状況は好転したかに見えた。しかし小瀬の、皆と一緒に進学できない嫉妬による悪ふざけから、忠治はアキレス腱を切ってしまいスカウトの件はご破算。責任を感じ自殺しようとした小瀬を助けたあとで、忠治は祖父と共に赤城山へ帰っていった。見送りに来た友人達に、いつか理想とする文武両道をかねそなえた男になる事を誓って…。

電子書籍 全15巻
単行本:

秋田書店/サンデーコミックス全17巻

サンケイ出版/梶原一騎傑作全集全15巻

アース出版局/漫画名作館スペシャル全7巻


「たとえスターや英雄になれなくても自分なりに努力している人は…他人の成功や人気を喜びはするが…ねたみなどしない!!」

「挑戦者AAA」
(画:永島 慎二)
少年画報/1967.1月号~12月号
●戦争で両親を失い、孤児院から少年院へと渡り歩いた黒羽隼人。彼は悪の組織「メフィスト」に拾われ超一流の殺し屋に育てられた。しかし、心の底では悪を憎む彼は、組織を脱走。「メフィスト」を叩き潰すべく戦いに身を投じたのだ。少年院の集団脱走事件を起こした「メフィスト」は、少年達を利用して銀行襲撃作戦を開始。それを阻止せんと孤立無援の戦いを続ける隼人を支えたのは、日本を守る平和組織「桜機関」の幹部であった。彼等の目的に賛同した隼人は「桜機関」の一員になる。隼人を狙う「メフィスト」は双児の殺し屋ザ・キラーズを送り込み、彼の秘密を知る少年を誘拐した。少年を人質に隼人を襲うザ・キラーズ。対決は一進一退を繰り広げるが、弟を失った兄の自決という結末で幕を下ろした。そんな彼の元に少年誌からの依頼で、謎の覆面プロレスラー・ブラックバットとの撮影が行われる。ふざけて組み合った拍子に感じた、ただならぬ殺気に思わず秘密兵器を使って回避した事で、マスコミに卑怯者として叩かれる結果となってしまう。自らの正義を証明する為に、レスラーとしてブラックバットと戦う隼人。観客席には「メフィスト」の殺し屋達の姿があった。ブラックバットを倒し、彼の正体がメフィストが作ったロボットである事を示した隼人を殺し屋の銃口が狙う!しかし、「桜機関」のメンバー達が現れ殺し屋を次々と捕らえた。かくして日本支部は全滅し、殺し屋の一人から南ヨーロッパにある「メフィスト」本部の場所を聞き出した隼人と「桜機関」は、組織壊滅の為に新たな戦いへと旅立つのであった。

電子書籍 未刊行
単行本:

少年画報社刊/キングコミックス 全2巻

マンガショップ刊/マンガショップシリーズ(46) 全1巻


「白い魔神…どうせ文明にとりのこされた現地人たちの迷信であろうとおもった…。しかし、なぜかそれが、父のゆくえ不明に関係ありそうな予感が、ぼくをおそったのだ…。」

「白い魔神」
(画:川崎 のぼる)
少年マガジン/1967年3/4号~8号
●氷点下60度という街ベルホヤンスクに降りたった鳴海和彦。2年前、毛皮を求め行方不明となった父を探しにきたのだ。ガイドとして雇った少年・バルルと共に父がいた小屋へ行くが、突然ナイフで和彦に襲いかかる!彼の父も現地のガイドで、和彦の父に雇われ行方不明になったため殺されたと考えていた。もみ合う2人の前に突如白い魔神が現れた!これが父のかたきであると気付く2人。魔神の騒ぎ聞きソ連陸軍がきた。探索のガイドを引き受ける2人が乗ったタンクの前にまたも姿を現す魔神はバルルを襲う!和彦の機転で危機を逃れるが魔神(正体はマンモス)は急所の鼻をナイフで刺された痛みに狂い後を追いかけてきた!このままでは町を襲ってしまう危険を避けようと、和彦とバルルはタンクに乗り込むと反対方向へ走り、マンモスも後に続いた。タンクごと体当たりするが弾き飛ばされ切り立った絶壁の断崖に転落、マンモスも崖下に落ちてきた。その時、横穴に逃げろという声に危機を脱した2人の前に現れたのは和彦とバルルの父だった。マンモスの毛皮を奪うべく密かで生きていたのだ。再会を喜ぶ親子達。一方タンクとマンモスの墜落のショックで断崖の氷が崩れマンモスを埋め尽くす。「白い魔神」の最後だ…。

電子書籍 未刊行

単行本:

サンコミックス「大魔鯨」(全1巻)に収録


「人生はいつも航海と おなじだとおもっている さまざまなあらしがおそってくる… なかにはどんなにつらいことでも なみだをのんで決断し やらなければならないことがある…そのつらさきびしさにたえ のりこえながら 人間は強くたくましく成長していくものだとおもう…」

「キングコング」(画:一峰 大二)
少年マガジン/1967年11号~41号

旅行中に自家用飛行機の故障で南海の魔境・モンド島に不時着した、生物学者のボンド博士と子供達。彼らがそこで見たものは、部落に住む土人達が森の大魔神と恐れられるキングコングだった。白人ゆえに彼らを襲うコングだが、ボビー少年の勇気ある行動により2人の間に友情が芽生えるのであった。一方、島には狂気の科学者・ドクターフ-がコングに興味を持ち、生け捕り作戦を展開するが次々に失敗する。一旦ニューヨークへ戻ったボンド親子は、友人のホーン船長の協力でコングを島から運ぼうとする。フ-の策略をかわしものの、突然の嵐に巻き込まれ船が沈没の危機に陥った。船を救う為にボビーは、コングを運ぶボートの綱を断ち切った!荒れ狂う海にその姿は消えていった…。しかしコングは生きていた!ニューヨークに現われ、自分を裏切ったボビーへの憎しみからフ-に協力して街を襲うが、誤解は解け2人の友情は再び深まる。生け捕りを諦めたフ-はコングを殺す事を決意し、子供達を人質に最後の勝負を挑む。世界の王者の力はフ-の科学兵器を見事粉砕。だが、コングの命がけの戦いに感謝するものはいなかった…。結局生まれ故郷のモンド島へ帰されたコング。港に一人立つボビーは、将来立派な学者となって再び会いにいく決意を秘め、親友コングの名を叫ぶのだった…。

単行本:電子書籍含め未刊行


「おれは打ちたい たとえ石でも…せめて速球打ちにかけては だれにも負けなかったという ほこりだけは…ゆめだけは もちつづけなくては これからの人生を生きていけんのだ!」

「巨人の星」※黒部猛巳 編
(画:川崎 のぼる)
別冊少年マガジン/1967.4月号
●甲子園大会で活躍する飛雄馬の姿をTV観戦する一徹は、息子の幼少の頃を思い出していた。その頃の飛雄馬は、巨人の星を目指す苛酷な日々で勝負に執着する心にゆとりのない子供になっていた。ある日の事、彼が所属する草野球チーム・ドングリーズに、土建業チーム・ベアーズが試合を申し込んできた。連敗中のベアーズは秘密兵器として元プロ野球選手・黒部猛巳を雇い飛雄馬を打ち込もうと考えたのだ。試合当日。0対0でむかえた最終回ついに黒部が代打で登場した。練習時間、マウンドから2、3メートル前で投げた球を片手で打ち込む黒部を見ていた飛雄馬は、ギブスを外して勝負に挑む。恐るべき快速球に2ストライクの黒部。結局、球筋は見えても落ちぶれて酒浸りの体では飛雄馬の敵ではなく、張ったヤマの裏をかかれ三振に終わる。飛雄馬は互いの憎しみ中で掴んだ勝利の空しさを感じていた。試合後、敗戦の悔しさから待ち伏せて仕返しを謀るベアーズに、飛雄馬の石つぶてが炸裂する。そこに現われた黒部が再度飛雄馬に挑戦した。自らのプライドを守ろうと必死の姿に、飛雄馬はわざと打たせる。様子を見ていた一徹は、飛雄馬の心の成長を喜ぶのであった。

単行本:電子書籍含め未刊行・未収録


「動物が悪いんじゃない 悪いのは白鯨をサイボーグ化させ 魔鯨にした人間なのだ」

「キングコング」
(画:一峰 大二)
別冊少年マガジン/1967.8月号
●航海中の客船が相次いで海難事故にあい、乗客員全員がさらわれるという事件が相次いだ。数日後、一人の犠牲者が奇跡の生還を果たし、もっていた8ミリカメラの映像によって事故の原因が謎の怪物によるものと判明。更に謎の島で人々に強制労働させていたのはドクター=フーだった!さらわれた人々を救出するためにコングの協力を申し込まれたボンド博士は快く引き受ける。親友のイングル=ホーン船長の船にコングを乗せて海上調査を始めて2週間。謎の怪物がついにその姿を現わした!「白魔鯨!怪物の正体はこれか!」驚くボンド博士とホーン船長。一方、コングは白魔鯨の出す毒ガスに苦しみながらも、近くの島に鯨を連れ込み痛めつける。だが、その身体に謎の機械を見つけたコングは攻撃を止めて、機械を外し鯨を海に逃がしてしまう。操られていた事を知らない護衛艦の隊長の指示で、大砲が火を吹いた!コング制止も間に合わず弾は鯨に命中し死んでしまった。哀し気に機械を見つめ涙を流すコング。やがて近くの島でさらわれた人々を発見し救助されるが、世界征服の為の要塞造りに失敗したドクター=フーは取り逃がしてしまう。こうして事件は解決。喜ぶ人々の姿を眺めながらどこか淋しそうなコング。ドクター=フーの身勝手さで操られて死んだ白鯨。今のコングの気持ちを理解しているのは親友のボビー少年だけだった。

単行本:電子書籍含め未刊行


「するとなぜだかおれも泣けてきた…そしてこの時からおれ一条直也の人生はガラリ180度変わったのだ…」

「柔道一直線」
(画:永島 慎二・向後つぐお・斎藤 ゆずる)
※1969.7号~11号まで向後つぐお氏が代筆

※1970年15号より斎藤ゆずるに変更
週刊少年キング/1967年23号~1968年22号(九州編)

1968年42号~1970年47号(東京編)
●九州は小倉の町道場で柔道を学ぶ中学生・一条直也は、東京オリンピック(昭和39年)の柔道無差別級決勝戦で、日本がオランダのヘーシンクに敗れたショックから、日本柔道再興を自ら果たすため、元講道館の鬼車と呼ばれた車周作の下に弟子入りする。実践柔道を唱える周作のシゴキは激しかったが、それをこなす事で技は磨かれていった。北九州大会に出場した直也は、天才児赤月旭を倒すために「二段投げ」を編み出し、個人戦優勝を果たす。中学卒業後、周作と共に上京し、名門天道高校に入学する。柔道部主将・大豪寺虎男や同級生となった赤月旭と全国柔道選手権大会に出場、直也は引き分け優勝となる。周作は直也に「野性」の必要を感じ、師弟の関係を断つ事を宣言。絶望のドン底の中で高校を辞めて用心棒にまで身を落してしまう。だが同じ境遇の刺客との対決で再び柔の道に目覚め、見知らぬ高校へ再入学し、一人で猛特訓を始めた。周作の狙い通り「野性」を身に付けた事を喜ぶ一方で、インターナショナル青少年柔道大会の準決勝で優勝候補のゴードンに必殺技「地獄車」破りの策を授けた。それを知らず試合に挑む直也…果たして勝つのはどっちだ!

電子書籍 全8巻 (未完)
※永島慎二(一部 向後つぐお)が描いた連載分まで 
単行本:

少年画報社刊/キングコミックス全13巻

講談社刊/KCスペシャル全8集

サンケイ出版刊/梶原一騎傑作全集全10巻

光文社刊/光文社漫画文庫全7巻 ※抜けエピソード有り


「あいては不幸な星のもとに生まれ きずつきやすい心をもっている いかなるばあいにも…野球の心! 心をわすれるなっ」

「巨人の星」
(ポール矢吹編・前編)

(画:川崎 のぼる)
別冊少年マガジン/1967.8月号
●中学2年生になった星飛雄馬は、草野球チーム「ドングリーズ」のエースとして活躍を続けていた。そんなある日。練習中のグラウンドにポール矢吹という混血児が現れた。横浜の孤児院「太陽ホーム」で育ち、そこの野球部に所属する彼は、高度な野球センスで飛雄馬達に挑発的な態度を取る。その運動能力に驚異を感じた飛雄馬は、ポールの後を追ってきたホームの女園長・日野原の頼みで試合を引き受けた。その晩、事の成りゆきを聞いた父・一徹は「野球の心」を持って挑めと助言を与える。しかし当日は雨で、試合は明日に持ち込まれた。ホームに宿泊した飛雄馬達は、園長から試合を申し込んだ理由を聞く。自分の才能に自惚れて、練習を怠り不良と付合うポールの思い上がりを叩き、素直な頃の彼に戻って欲しかったのだ…。その夜、一人波止場で素振りをするポールの姿を見つけた飛雄馬。大リーグ養成ギブスを外すと彼に向かってボールを投げ付けた!突然向かってきた豪速球を、かろうじてバットに当てたポール。全力でぶつかれるライバルと認めた飛雄馬は、明日の対決に意欲を燃やす。そんな彼の脳裏に一徹の助言が浮かぶ。「野球の心」とは何か?二人の対決の結末や如何に!?
川崎のぼる氏の事故による入院のため、後編は執筆されず。

単行本:電子書籍含め未刊行・未収録

※メディアファクトリー刊「こんなマンガがあったのか!」に収録

 


「近くばかりこせこせ見るから 近眼になるんだ! おれは星をみる!!雲をみる!!海をみる!!つまり でっかい夢をみる… それが大番雷太だ よろしく!!」

「ファイティング番長」
(画:水島 新司)
週刊少年キング/1967年38号~1968年40号
●人間を成長させるのはなまじの友よりむしろすぐれた敵。戦前のオリンピック選手である父の信念のもと、有名進学校「ニュートン学園」に転入した大番雷太。下町育ちの雷太の行動は、温室育ちでガリ勉一本やりの生徒達を苛立たせた。スポーツを通じて、健全な精神は健全な肉体に宿ることを伝えようと生徒に呼び掛ける雷太。だか生徒達の反応は冷ややかだった。だがPTA会長の息子の闇討ち犯人として疑われた事件を機に、徐々に雷太に共鳴する仲間が増えていった。そこでスポーツ百般なんでもこなす「オリンピック部」を設立し、まずは野球から始めることにする。因縁ある天道中学との練習試合が決まり意気上がる雷太達。しかし学園側は部活動を認めないばかりかグラウンドを使わせてくれない。落ち込む雷太達のために、自分のオンボロスポーツ塾を開放し練習させる父。猛特訓の日々は続きスポーツ音痴の生徒らも徐々に成果を上げ始めた。一方、天道中野球部の主将・火京はデッドボールやスライディングタックル等による喧嘩野球作戦で迎え撃とうと牙を研ぐ。そして試合当日、メンバーの1人が試合場に現れない!8人では野球出来ない。雷太ピンチ!どうなるニュートン学園野球部!?

電子書籍 未刊行
単行本:

サンケイ出版社刊/サンケイコミックス全1巻《旋風編》
(※1968.3号途中迄)

※単行本化にあたって「泣き笑い番長」に改題。


「野球というものは いつまでたっても みずみずしい恋人だよ…常に無限の夢と可能性とを秘めている…」
「青春球場」

(画:園田 光慶)
※梶原一騎は監修・真樹日佐夫は構成でクレジット

ヤングコミック/1967.9月号~1968.3月号
※ピックアップマガジン1968.3月号に、第1~5話を2部構成で収録。
●昭和42年のペナントレース終盤。首位を独走する巨人に手を焼く阪神は、ある秘密兵器投手を育てていた。その名は伊達礼次!彼の左腕から繰り出される剛速球は大リーグレベル。あまりの威力に捕手が負傷したため予選敗退したことが幸いし、マスコミの注目を浴びることなく密かに見出され阪神へと入団したのだ。満を持してデビューの対巨人戦、しかしノーコンの癖を見抜かれてあえなく2軍に落とされる。己の力を信じ、誰にも負けたことのない誇りを守るため、必死の練習を重ねて1軍へとカムバックを果たす。剛速球と巧みなコントロールでONを封じ、雪辱を遂げた時こそ伊達が猛虎の秘密兵器として開眼を果たした瞬間であった。巨人の優勝で終わったペナントのオフシーズンでも伊達に休息はない。監督の命を受けて、巨人入団が決まった黄金ルーキーと対決しプロの凄さを思い知らせた。巨人打倒という男の血潮を燃やし尽くしても足りない大きな生きがいに燃える伊達礼次。その野望を胸に膨らませ、新たなペナントレースがやがて始まろうとしていた…。

単行本:電子書籍含め未刊行


「西暦2067年12月25日。その日を、われわれ地球人は、永久に忘れることはできないであろう。その日は、わが地球の火星探検隊が、史上はじめて、目ざす火星到着に成功した輝ける日であり、また、本編の主人公たち、スペクトラム(地球防衛隊)と火星人ミステロンが、いまわしい大戦闘にもつれこむことになる運命の日でもあったのだ…!」

「キャプテンスカーレット」
(画:園田 光慶)
※クレジットは原案:梶原一騎
小学六年生/1967.12月号~1968.3月号

●第1話「消えた大統領」/21世紀突入以降、大きくクローズアップされた宇宙人の存在に対し地球防衛隊=スペクトラムが組織された。そのメンバーであるキャプテン・スカーレットは、火星人ミステロンによって一度は命を奪われるが不死身の能力を与えられ手先としてあやつられてしまう。火星派遣の首謀者である某国の大統領を拉致したスカーレットをスペクトラムのメンバーが奪還。意識が戻ったスカーレットは、その能力を武器にミステロンとの戦いを決意するのであった。(1967.12月号)

第2話「スパイをさがせ」/世界各国の首脳陣が集う会議にミステロンの魔手がのびようとしていた。地球人の姿に身をかえて潜入しているスパイをあばくためスカーレットとブラウンは会場であるホテルを訪れる。政首脳会議開催当日、基地からの報告によりスパイがホテルの女性秘書・水垣と判明。正体を見破られた彼女は首相を人質に会場を脱出したが、スカーレット決死の体当たり作戦で救出に成功した。(1968.1月号)

第3話「海底都市SOS」/南太平洋にある海底都市に暮らす住民達が相次いで殺される事件が起きた。ミステロンの仕業と考えたスペクトラムはスカーレットとブルーを派遣。その最終目的が都市の要・酸素電磁波ステーションの破壊にあると睨む。警備にあたるスカーレット&ブルーの前に姿を現したミステロン達。スカーレットが自らの復元能力を逆手にとった作戦で、企みは見事阻止された。(1968.2月号)

第4話「磁石衛星を討て」/高空に浮かぶスペクトラムの基地が、ミステランの新兵器・磁石衛星によって引き寄せられていた。衛星破壊の指令を受け、飛行船で挑むスカーレット。衛星に乗せられた怪生物ダコラースには光線銃も効かない!身につけていた爆弾を使い、怪生物もろとも衛星爆破に成功したスカーレットは基地へと引きかえっていった。(1968.3月号)

単行本:電子書籍含め未刊行

※TV番組「キャプテンスカーレット」のコミカライズ。

※第1話のみ絵物語で以降は漫画形式。


「おれはいま もうれつに感動している!! 恐怖をしりつくし それと戦い勝つ!! ほんとうの英雄ってものを見た気がする」

「火の玉レーサー・カミカゼ」
(画:園田光慶)
別冊少年キング/1967年8月号
●ドイツが生んだレース界の帝王グレート・ミューラー。 サーキット開きのゲストとして日本に招かれた彼は、レーサー志望の速水タケシと出逢う。両親をしらず孤児院育ちのその少年に、かつてのライバルのザ・カミカゼの面影を見たミューラーは彼を付き人にする。1ヶ月後、パリで行われたレースに優勝したミューラー。その夜、彼が宿泊するホテルをザ・カミカゼが訪れた。勝負に敗れ事故によって視力を失った彼に、ミューラーはタケシを弟子として鍛えて自分に挑戦させろと告げる。そして2年後。タケシはザ・カミカゼ二世としてレース界にデビューし連戦連勝。リオデジャネイロで行われるレースでついにミューラーと勝負する事になった。師・カミカゼの策により、ミューラーを抜けないながらも2位をキープ。不敗の王座を守る為、必殺の技でタケシを潰そうとするミューラーの行為に、負けじ魂に火が付いた!かつて師の視力を奪った魔のカーブで加速を試みた。曲がりきれず激突した衝撃によって、マシンは勢い良く跳ね返りミューラーを抜き去った。ゴールイン!タケシの恐怖を恐れぬカミカゼ戦法で、奇跡的勝利をおさめた。気を失い倒れるタケシにカミカゼは、自らが実の父でる事を告げるのだった… 。

単行本:電子書籍含め未刊行